<<マルチスライスCTとは>>
コンピューテッドトモグラフィーとは「CT」の正式名称で、
コンピュータ解析による断層X 線写真のことです。
人体に多数の方向からX 線を照射し、体の断面を画像化する装置です。
このCT 装置が日本に初めて導入されたのは1975年でした。
当時は単に輪切りの平面画像を撮影するものでした。
1990年に入り、ヘリカルCT が登場しました。
このヘリカルCT とは、患者を動かしながらX線をヘリカル(らせん状に)回転させながら撮影を行います。
これで立体画像の撮影が可能となりましたが、回転速度が遅いなど精度に問題がありました。
1998年には検出器を複数配列したマルチスライスCT が登場しました。
それまでのCT では、1 回転で1 スライスの断層画像の撮影しかできませんでしたが、
マルチスライスCT では1 度に複数枚の断層画像を撮影することが可能になりました。
検出器が複数になったため、より細かな立体画像をとることが可能になりました。
<<マルチスライスCTの特徴>>
マルチスライスCT 装置は、
今までのCT では達成できなかった心臓全領域に亘る冠状動脈の撮影や、
脳血管領域での微細な血管構造の描出を可能としました。
また、今までのCT 装置で出来なかった驚異的な撮影時間の短縮と
薄いスライス厚での撮影が可能となりました。
今までと比べて検査時間が大変短くなることにより、X 線の被爆時間が大変短く、
患者の負担軽減につながり、新しい診断方向への道を開いています。
またデータ処理により立体的な四次元画像(4D)を作成観察することができますので、
僅かな病変を見逃すこともなくなります。
マルチスライスCT による胸部(肺)撮影では微細な病変までも描出することが可能です。
特に胸部単純X 線検査と比較して次のようなメリットがあります。
①.直径数ミリの小さい病変までも描出することが可能です。
②.いろいろな角度から撮影するので死角がほとんどありません。
また、見間違うこともありません。
肺癌の他、肺気腫、炎症、肺以外の病変などの診断も可能です。
